ベトナム出張報告その1
ベトナム中部のダナン市に行き、メタン発酵施設と消化液の散布圃場を視察してきました。ダナン市で試験的に建設しているメタン発酵施設を視察したのですが、管理制御盤などがむき出しに立っており、思った以上にシンプルで驚きました(写真1)。
また、建設場所も周辺住民との協議の結果、ゴミ廃棄場のような場所に建設されており、NIMBY(Not in My Backyard)の考え方は世界共通だなと感じました(写真2)。
【写真1:野ざらしの管理制御盤】
【写真2:メタン発酵施設周辺】
ちなみにし尿をベースに作られた消化液は写真3のようになっていますが、消化液自体は発酵が進んでおり全くと言っていいほど臭いませんでした。ちなみに持っている人は、当研究室の社会人院生(博士後期課程)でありながら、ベトナムにはりついてプロジェクトの事業調整を行っている辻林さんです。1年の2/3近くをベトナムで過ごしているようで、既に現地化しており非常に逞しく思えました。
【写真3:し尿をベースに作られた消化液】
施設を見た後は、消化液の散布圃場を見学しました。散布先の圃場は3haとそれほど大きくはありませんが、キュウリ、レタス、パクチーなど単価の高い葉物を中心に栽培していました(写真4)。
本来は大型のバキュームカーなどを用いて圃場まで輸送したいところですが、圃場の規模が小さく立地も悪いため、大型車両が入れないという問題に直面しています。一見広そうに見える農道ですが、普通車1台がギリギリ通れるレベルです(写真5)。
【写真4:消化液を用いて栽培された野菜】
【写真5:一見広そうに見える農道】
次の日は、ダナン市と福岡県築上町、九州大学、環境ビジネスソリューション、JICAの関係者が集まり、JICA事業の会議が開かれました。ダナン市の副市長やベトナムのマスコミなども参加する公式かつ大きな会議でした。その詳細は現地の新聞にも取り上げられました。ただし、残念ながらベトナム語です・・・。
http://thuonghieucongluan.com.
http://www.danang.gov.vn/
http://baotainguyenmoitruong.
その他、現地の調査を行っておりますが、書くことが多すぎるので次回のニュースで報告したいと思います。
ちなみに次回はベトナムの養豚農家5戸を回った内容を書きたいと思います。